ご縁をいただき、介護美容研究所の講師の先生のサポートのお仕事をしてきました。
車椅子について、
杖の使い方、
歩行介助、
いろいろな場面に対してのサポートの仕方。
生徒の皆様は、車椅子も初めて見る方が多く、研修もグループに分かれていろいろな形で行われていました。
福祉現場での経験が私にはないのですが、訪問や在宅での看護経験を活かしてお伝えしてきました。
人に伝えるって、難しいなと思います。
経験があるからできるわけでもないということがよくわかりました。
車椅子で学校の周りを廻ります。
介護する人とされる人に役割分担です。
車椅子に乗る人は、正座をして乗ります。
足がつかない不安定な状態を、身を持って感じていただけたと思います。
学校は心斎橋のど真ん中。
御堂筋沿いをぞろぞろと進むのですが、車椅子に乗っている人は、人からの視線をすごく感じたと言われていました。
道路もガタガタと平ではないので、大変です。
大阪の町の道路はかまぼこ型といい、水はけが良くなるように丸く傾斜しているのです。
この道路を車椅子でスムーズに移動することの難しさ、
信号のたびに、歩道を乗り上げることの難しさ、
エレベーターの延長ボタンのありがたさ、
エレベータードアのスピード感、挟まれそうやん(T_T)
乗っている方も、押している方も、とても神経を使うものだということがわかる実習でした。
お店や公衆電話、銀行へ行くにも、目線の違い、高さの違いなど、どのような不自由があるかを理解することもできたと思います。
ほとんどのお店は、ドアに入る前に段差があることもわかりました。
この段差、乗り越えるのにはコツと練習が必要。
自分が車椅子で外出するとなると、きっと諦めて引きこもりになると思いました。
難関突破するには、人の助けが必要不可欠。
いちいち声をかけないといけないなんて、引け目を感じます。
今、コロナをきっかけに、人との接触する機会を避ける、距離を保つことが正義のようになってたりしてますが、悲しくなります。
手を貸すということも、知識と技術がいります。
少しでもこのような体験をされる方が増えると、世の中も変わるのになと思いました。
講師の先生の体験、
神社へのお参りに、車椅子はとても厳しいと話してくださいました。
どうしてかわからなかったのですが、砂利道なんですよね。
神社にもよりますが、車椅子の前のキャスター部分に石が挟まりロック状態になるとのこと。
どうしたかというと、前のキャスターを浮かせたまま、ずーっと進まれたそうです。
記事に書くとイメージわかないですが、これ、すごく大変。
そして階段が待っていたという話。
これだけは廻りの方に手伝ってもらったということでした。
杖歩行の階段介助は学校の階段で指導させていただきました。
杖の握り方、体に合わせる方法、
どこをもつと安心していただけるか。
声掛けのタイミング。
下りのときの不安定さ、転倒リスクをさける介助方法など、私の古い経験と知識を絞り出しお伝えさせていただきました。
サポート業務のはずが、急遽教えるという立場になり大慌て^^;
生徒の皆様にはご迷惑おかけしたかもしれません。
今思うと、もっと他にも細かくお伝えするべきところがあったなと思います。
そうそう、エレベーターの中に鏡がついていますが、あれは身だしなみを整えるためのものではなく、車椅子などで乗られた方が、降りるときの後方確認がしやすいようについているもの。
私も知らなくて、福祉のプロの先生の講義を生徒さんと一緒に勉強できた充実した一日でした。
生活という当たり前にしている行動ですが、見直してみるだけでも今の自分に感謝の気持が湧いてきます。
何かを失う、健康や肉体が不自由になることで、今の社会は心が折れそうになると思います。
このような体験を一人でも多くの人がすることで、今まで意識していなかったことにも目がいき、心をを寄せることができます。
どのような状態でも、人間らしい生活や営みができる世の中が理想ですが、だんだんと難しくなってきている感じもします。
オリーブ☆かとうゆか